小児科
国際医療福祉大学病院あかちゃんセンター
ご挨拶
子どもと家族にやさしい『半個室型病床』の紹介
当センターの最大の特色は、日本ではまだ少ない半個室型NICU/GCUのデザインを採用していることです。現在、日本の多くのNICUでは、広い部屋に多数の保育器を配置するデザインが主流となっています。これは保育器を一カ所に集め、医療スタッフが迅速に対応できるという医療側の立場からは効率的なデザインではあるのですが、一方で、家族側からは面会時のプライバシーが守られないことや、面会時の居心地の悪さなどの問題点がありました。半個室型NICUは、1個の保育器(orコット)の周囲を、周囲の視線を遮る高さの壁で囲み個室のようにするデザインです。これにより、家族の一員となる大事な時期を病院で過ごさなければならないあかちゃんとそのご家族が、入院中もできるだけストレスなく、一緒の時間を過ごすことができるよう心がけています。
状態安定後は、ご家族が育児に対して不安なく帰ることができるよう、育児手技練習のための個室での宿泊面会も積極的に行っています。また、あかちゃんとそのご家族にとって、退院はゴールではなくスタートラインであると考えています。退院後も、当院の新生児科医が、外来で発達を継続的にフォローしていき、ご家族とともにお子さんの成長を見守らせていただきます。
これからも地域周産期母子医療センターとして、地域に根差しご家族と寄り添った医療を提供できるよう、また、県北で出産されるお母さんやご家族が、安心して出産にのぞめるよう、努力していきます
一つ一つのブースは低い壁で囲まれ、
プライベート空間を保っています
ご家族はベッドサイドで抱っこや授乳など、
思い思いにあかちゃんと一緒の時間を
過ごしていただけます
面会の合間に休憩などで
ご使用いただけます
明るい光が差し込むブースで、
抱っこや授乳など行っていただけます
退院前、個室での宿泊面会も
行うことができます
診療内容
あかちゃんセンターでは、早産児や低出生体児、出生後の適応の段階で呼吸補助や補液管理が必要な児、その他の先天性疾患を合併している新生児の診療を行っています。日本周産期新生児学会が認定する周産期専門医(新生児)が新生児の専門的な治療をおこなっており、さらに高度な集中治療が必要なお子さんは、県内の総合周産期母子医療センターと連携して治療を行います。あかちゃんセンターを退院した後は、外来で成長発達のフォローアップを行います。
診療実績
あかちゃんセンター入院症例の疾患別症例数(2023年度:のべ数)
区分 | 患者数 |
---|---|
早産児 | 45 |
正期産児 | 134 |
低出生体重児(1500g以上、2500g未満) | 53 |
極低出生体重児(1500g未満) | 4 |
合計 | 179 |
日本周産期・新生児医学会 周産期専門医(新生児)研修・施設区分
指定施設:国際医療福祉大学病院(基幹施設:自治医科大学附属病院)
新生児医療の診療実績
新生児特殊治療施設への年間入院数 | 179 | |
---|---|---|
年間症例数 | 超低出生体重児 | 0 |
極低出生体重児 | 4 | |
人工呼吸管理症例(N-CPAPを除く) | 22 | |
健常新生児(院内出生で入院とならなかった児) | 258 | |
新生児外科手術症例 | 1 | |
新生児搬送受入数 | 12 | |
周産期医療統計 | 妊娠満22週以後の分娩数 | 437 |
新生児死亡数 | 0 |
教育・研究実績
医学的会合 | 症例検討会(周産期カンファレンスを含む) | 52 |
---|---|---|
抄読会 | 6 | |
講演会(NCPRを含む) | 4 |