診療科のご案内

ご挨拶

当院では、2011年4月より脳神経疾患を内科、外科の分け隔てなく、リハビリ、看護師、MSWなど関連職種がチームをつくり、集学的医療を行う目的で脳神経センターを開設しました。その中の脳神経外科外来は、月曜日から土曜日まですべての分野の脳神経疾患患者を受け入れております。さらに、自治医科大学脳神経外科教授によるてんかんの専門外来も開設しております。脳疾患は時間との勝負です。救急患者に対しては24時間365日対応をしております。(*)
手術に関しては、術前手術シミュレーション、術中ナビゲーションシステムを用いて正確で安全な手術に心がけ、良好な成績を上げています。一方で、急性期脳梗塞に対するtPA治療は、栃木県北でも圧倒的に充実したスタッフの活躍により、年々治療症例が増えて来ております。最近注目されている脳血管内治療は専門医による迅速で正確な治療を行い、こちらの症例も日々増えて来ております。また、栃木県北では唯一、定位放射線治療装置を完備し、脳腫瘍、血管奇形などの治療に威力を発揮しています。さらに急性期の治療に平行して、早期より若々しいリハビリスタッフによる心のこもったリハビリを開始しております。定期的に、主治医、リハビリスタッフ、看護師、MSWでのカンファランスを行い、患者さんの現状把握と最適な治療環境の整備に力を注いでいます。その一環として、連携パスを用いた近隣の回復期病院との医療連携体制を構築しています。最後に、私たち脳神経センタースタッフのモットーは、「充分なインフォームドコンセントと最新の脳神経医療の提供」です。今後とも初心を忘れず邁進していく所存ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

*全ての患者様を可能な限り受入れていますが、手術中など、やむを得ない理由でお断りする場合もあります。

診察内容

主な脳神経疾患と治療について以下にあげますが、すべて観血的手術にこだわるのではなく、患者さんにベストな治療内容を検討しています。手術においては、最新の手術医療機器、手術支援システム、各種モニターを準備しております。顕微鏡を用いた手術では、術前シミュレーション画像を術野にスーパーインポーズで描出し、また、手術ナビゲーションシステムを用いて安全で、正確な手術に心がけています。脳血管内手術は自治医科大学血管内治療部の応援で、熟達した脳血管内治療専門医による安全で正確な診断、治療を行っております。小児脳神経外科疾患では、難治性の重症例は、自治医科大学こども医療センターと緊密に連携をとり、迅速に対応しています。
以下に、当科での主な対象疾患、特徴的な治療について説明いたします。

＜脳血管障害＞

急性期脳梗塞に対するtPA治療（超急性期血栓溶解療法）
脳血管吻合手術、頚部内頚動脈血栓内膜剥離術
術前シミュレーション画像を用いた脳動脈瘤に対するクリッピング手術
適宜血管閉塞術を併用した脳動静脈奇形摘出術
脳血管内手術（脳動脈瘤に対するコイル塞栓術、ステント留置術）
神経内視鏡を用いた脳内血腫除去術など。

＜脳腫瘍＞

術前シミュレーション画像、術中ナビゲーションシステムを用いた脳腫瘍摘出術
下垂体疾患に対する内視鏡下経鼻経蝶形骨洞式腫瘍摘出術
術中蛍光診断・術中局所抗がん剤などを併用した悪性脳腫瘍摘出術
内視鏡と顕微鏡を用いた頭蓋底腫瘍に対する経鼻・開頭同時手術
広範囲頭蓋底腫瘍摘出術
その他、聴性脳幹反応、MEG、SEP等のモニターを用い、常に、より安全で正確な手術を目指しています。

＜頭部外傷＞

急性期頭蓋内血腫、慢性硬膜下血腫に対する血腫除去手術、洗浄手術
頭蓋形成術など。

＜機能的脳外科疾患＞

三叉神経痛、顔面神経麻痺に対する微小神経血管減圧術
脳神経内科と共同で、不随意運動、振戦に対するITB治療（バクロフェン治療）

＜その他＞

水頭症に対するシャント手術
眼窩内腫瘍摘出術など。

外来、入院統計

手術実績

外来医師担当表