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循環器内科

循環器内科・心臓外科合同抄読会 平成24年9月

平成24年9月18日(担当:柘植)

Effects of preoperative aspirin in coronary artery bypass grafting:
A double-blind, placebo-controlled, randomized trial.
The Journal of Thoracic and Cardiovascular Surgery Volume 144, Issue 1, July 2012, Pages 204-209
現在、エビデンスがないにもかかわらず、多くの外科医はCABG手術の時までアスピリン使用を継続している。本研究では術前のアスピリン使用が有用であるか否かを検討している。シングルセンターでランダム化二重盲検プラセボコントロール試験(アスピリン群390人、プラセボ群399人)を行い、術前のアスピリン使用の安全性、有効性について解析した。
その結果、アスピリンを使用した上でのCABGは術後出血を増加させるが、ドレーン抜去までの時間が長くなったり、再開胸の必要性が増加する訳ではないが輸血の必要度が高くなった。有効性に関しては、短期予後は変わらず、長期的にはMIや再血行再建のリスクを減少させるという結果になった。

平成24年9月4日(担当:柴)

Cigarette smoking as a risk factor for coronary heart disease in women compared with men: a systematic review and meta-analysis of prospective cohort studies. Lancet 2011; 378:1297-305.
わが国においても若い女性の喫煙率が上昇傾向にあることが知られています。多くは体重増加を抑制するために行われています。この研究では、26文献、全体で3912809人を対象にしたメタ解析を行って、喫煙と冠動脈疾患発生の関連が性別でどのような差異があるかを検討しています。
非喫煙者に対する喫煙者の冠動脈疾患発生リスクは男性に比較して女性のRelative Risk Ratioが1.25と有意に高いことが示されました。また、喫煙歴のない人と、以前に喫煙していたが現在は禁煙しているひとでは冠動脈疾患発生に性差がないことが明らかになりました。