診療科のご案内

小児科

医療関係者の皆様へ(平成30年)

研修医の声⑩

当院小児科では初期研修医だけでなく、後期研修医も募集中です。
(平成30年12月)
初期研修医(2年目)

みなさま、明けましておめでとうございます。
三田病院研修医2年目の鍵本昌孝と申します。平成30年12月の1ヶ月間、小児科をローテートさせていただきました。この度、小児科HPに文章を掲載する機会をいただきましたので、小児科研修を振り返って、教わったことの中でも特に感銘を受けた点を3点ほどご紹介いたします。(詳細な一日のスケジュールや経験できる疾患などはこれまでの研修医の声をご参照ください)

まず1つ目は、『論理性』です。
小児科研修では、小児採血、静脈路確保などの基本的手技から、カルテ記載、カンファでのプレゼンに至るまで、必ず上級医からfeed backをいただけました。
そのfeed backは一貫して論理性を重視する姿勢からきており、医師として重要な根拠、理由を明確に記述し、誰にでもわかるように説明すること、あるいはそのための考え方、を身につけることが出来ました。

2つ目は、『病棟医としての時間管理』です。
人間が最も集中力を発揮できる朝の時間帯に、その日の病棟業務を終わらせることを目標にすることで、外来や救急からの緊急入院の患者に備え、それら急性期疾患に注力する時間的余裕を作る、という姿勢を学びました。 予想外の病棟でのイベントや緊急入院が日常茶飯事の医療業界においては、仕事を早くすることで時間を作っていく姿勢は理に適っています。
無論、那須塩原の子供たちが平和であればその待機時間は文献検索や読書など、有意義な時間に当てることができます。仕事を早く終わらせることにはメリットしかありません。

3つ目は、『医療ミスを防ぐ方法』です。
ヒューマンエラーを防ぐ仕組みとして、処方・点滴など含め、研修医のする行動には必ず上級医のチェックがありました。また1日に1回は病棟医で方針確認を行い、患者状態の認識に乖離が起こらないようにも努めており、研修医にとっても大変有意義で働きやすい環境が作られていました。
これは自分が4月以降に後期研修医となり後進の指導にあたる際にも参考になる、非常に有用な手法でした。

纏めると、
・医師として必要な論理性
・医師としての時間管理
・医療ミスを起こさない、巻き込まれない仕組み
小児科研修においてこの3点が大変素晴らしく、グループ内の研修医のローテートはもちろん、小児科の後期研修先としても自信を持ってお勧めできる、大変魅力のある教育環境でした。ぜひ、今後の研修医の先生方にもローテートしていただければと思います。

最後に、丁寧にご指導いただいた小児科の先生方、および日常業務でお世話になったA3東小児病棟や外来スタッフの皆様に、この場を借りて深謝申し上げます。 平成最後の冬はもうしばらく続きますので、みなさま何卒ご自愛ください。それでは、今年もどうぞよろしくお願い致します。

研修医の声⑨

当院小児科では初期研修医だけでなく、後期研修医も募集中です。
(平成30年10月~11月)
初期研修医(1年目)

小児科には、10月の1か月間の予定でお世話になっております。小児科では、成人と関わる他の科とは異なる点がたくさんあり、日々多くのことを学ばせていただいております。子供だけでなく親との関わりがある点や、輸液が厳密な点や、出生や発達が重要な点などです。
国際医療福祉大学病院での指導は自分で考える力がつく指導であると思いました。カルテの記載に関する的確な指導や、何かをするときの明確な理由をこちらの能力の範囲内で求められます。また手技は積極的に参加させて頂けます。とても有難いことですが、ここで学んだことは医師全般の能力の向上に繋がっていると感じております。残り2週間の研修でさらに考える力をつけつつ、小児科スタッフの一員として貢献できればなと思っております。

研修医の声⑧

当院小児科では初期研修医だけでなく、後期研修医も募集中です。
(平成30年10月~11月)
初期研修医(2年目)

9月下旬、研修医の声⑦の同期から届いたメールに添付されていた「小児科申し送り」。そこには小児科での1週間の詳細な予定と、病棟での立ち振る舞い、手技の詳細など事細かに説明が書かれていた。いや、説明というより、秋田先生の情熱、熱意がこもっていた。「どうやら小児科はハイパーそうだぞ・・・覚悟して行かねば。」そう思った。
10月初旬、上級医である田中先生と倉根先生から受けたオリエンテーション「小児科の過ごし方」。その内容には、小児科での学ぶべき事柄(研修医の声⑦参照)と、1日の空いた時間での自主学習、それを発表する夕方のプレゼン(to Dr.TANAKA)などが含まれていた。「自主学習の発表!?き、き、聞いてないぞ秋田先生!」そう思った。(ちなみに1回目は要点を抑えられずボロボロ。リベンジ中)
さて、本題に入ろう。国際医療福祉大学病院の小児科で学べることは非常に多い。なぜなら、大学病院での厳粛な小児科医としての教育システムによって鍛え上げられた先生方の指導の下で学べるからだ。特に学べるのは、カルテの書き方、プレゼンの仕方で、その中でも求められるのは「論理性」「根拠」「医学的な用語の使い方」である。「大切なことはすべて小児科が教えてくれた」と言っても過言ではない。
さらに、ここの小児科での特徴は看護師さんの優しさである。小児科での採血は成人と違い、暴れるし、血管細いし、採り方も違う。研修医がやらせてもらえるところは少ないと聞くが、ここの看護師さんは非常に気立てが良く、協力的で手取り足取り教えて頂きながら上達できた。僕は手先が器用だが、上級医の先生方がやっているのを見て「さすがにこれは難しそうだ」と思い、びびっていた。しかし、そんな看護師さんたちの応援・協力もあっていまのところ全て成功している。いくら器用であっても、やはり周りの人の協力がなければ小児の採血一つできないのである。本当に感謝である。ありがとうございます。
さらにさらに、ここの小児科の良いところは、先生達が皆気さくで優しく、指導的であるということだ。日中は、適度な緊張感で仕事に集中できるし、空いた時間はやるべきことが自主学習であるので、夕方の発表に向けて自然と勉強する気持ちにもなる。さらに、お昼ご飯の時には近くの美味しいご飯屋さんの話や、最近あった出来事の話、入院してきた患者さんの疾患の話なども疑問があれば本当にすぐに聞けるし自分で調べるためのヒントも教えてくれる。小児科特有なのか、本当に気立ての良い先生方ばかりなのだ。開いていただいた歓迎会では、おしゃれなお店で楽しくご飯とお酒を楽しませていただき、最後には「小児科へようこそ」と書かれたケーキが出てきて(門田先生、倉根先生、小森先生ありがとうございます)、お世辞ではなく本当に「わぁ、これは粋だな、すごいな、感謝だな」と思った。この場を借りて厚く御礼申し上げます。
総括すると、本当にここ数週間、充実した毎日を過ごせている。医師としてのスキルも上達しているし、知識も増えた。栃木も満喫できている。さらに、なんといっても小児・赤ちゃんは可愛い。助けたい、元気になってほしい、と強く思う。さらに元気になって退院していった時は本当に嬉しい。なので最後は小児科最高、の一言で締めさせていただきたい。(眼科より先に回っていたら小児科にしていたかもしれないと思っちゃうほど)小児科最高!

論文 発達障害研究の論文がアクセプトされました

国際医療福祉大学病院と自治医科大学の小児科の『門田研究室:http://ped-brain-lab.xii.jp/wp/』では、中央大学理工学部や日立製作所をはじめとする施設と産学・医工連携をすすめています。本研究は日立製作所が開発した技術となります。
Adaptive algorithm utilizing preset acceptance rate for eliminating noisy epochs in block-design fNIRS data: Application to study in attention deficit/hyperactivity disorder children. Stephanie Sutoko, Yukifumi Monden, Tsukasa Funane, Tatsuya Tokuda, Takusige Katura, Hiroki Sato, Masako Nagashima, Masashi Kiguchi, Atsushi Maki, Takanori Yamagata, and Ippeita Dan. Neurophotonics IF: 4.129

2018年9月7日(金)
2018年9月7日に埼玉県で開催された、第36回日本小児心身医学会

シンポジウム2:子どもと親のこころの脳科学
演題名:『脳とこころを視て"勘どころ"を理解するーがまん脳は鍛えないー』
講演:門田 行史 教授(国際医療福祉大学病院小児科部長)

2018年8月31日(金)
2018年8月31日に神戸で開催された、日本心理臨床学会第37回大会 大会委員会企画シンポジウム『この世界と赤ちゃんの出会いを支える心理臨床』

内容:栃木県北部で展開している産後ケアについて講演させて頂きました。パパ やママ、だけでなく、そして、子どもだけでなく、『家族まるごと』ケアできる産後ケアを作ってゆきたいと思います。
講演:門田 行史 教授(国際医療福祉大学病院小児科部長)

研修医の声⑦

(平成30年8月~9月)
初期研修医1年

小児科には、研修5ヶ月目である8月から2ヶ月の予定でお世話になっております。
小児科では成人に対する手技とは異なる手技があり、成人よりも薬剤投与量や点滴滴下速度を細かく設定する必要もあり、新しい経験が数多くありました。小児科特有の疾患がある一方で、疾患自体は成人にもあるものの対応が大きく異なる疾患もありました。こうした事柄を基本的なことから丁寧にご指導頂きました。
また、小児科は根拠を明確にすることに関して比較的厳しい科であると教わりました。実際、現状評価や行為・決定の根拠を明確にし、他の医療スタッフや患者家族に論理的に説明できるような思考が徹底されています。日々のカルテ作成から毎朝のプレゼンテーションに至るまで、根拠を明確にしながら論理的に考え、論理的に伝える練習の連続です。小児科学・小児医療の訓練になるだけでなく、医師に求められる思考方式や表現技術を大いに鍛えられていると感じております。
このように初歩から学ぶことが多々があり、特に最初の1週間は分からないことばかりでしたが、先生方をはじめ、外来・病棟のスタッフの皆様に暖かく支えて頂いております。お蔭様でできる手技は増え、前よりも筋の通ったアセスメントができるようになってきたと感じております。この場を借りて御礼申し上げると共に、残りの1ヶ月で更に実力を磨き、以降も夜間当直で技術・知識・思考力を磨く決意を新たにしております。

論文 発達障害研究の論文がアクセプトされました

Atypical neural modulation in the right prefrontal cortex in autism spectrum disorder revealed by functional near-infrared spectroscopy
Takahiro Ikeda, Masahiro Hirai, Takeshi Sakurada, Yukifumi Monden, Tatsuya Tokuda, Masako Nagashima, Hideo Shimoizumi, Ippeita Dan, and Takanori Yamagata
Neurophotonics (accepted) IF 4.1

2018年7月10日(火)中華圏web講演会

演題名 fNIRSを用いたADHD治療薬の効果可視化検証
こちらは、台湾、香港、中国の先生方に向けたweb講演会企画であり、約2000人の臨床家・研究者が視聴されました。
講演: 門田小児科部長

論文 発達障害研究の論文がアクセプトされました

Hypoactivation of the Right Prefrontal Cortex Underlying Motor Related Inhibitory Deficits in Children with Autism Spectrum Disorder

Authors: Ikeda T, Tokuda T, Monden Y , Hirai M, Mizushima S, Nagashima M, Kyutoku Y, Tanighichi T, Shimoizumi H, Dan I, Yamagata T Japanese Psychological Research 2018 (accepted) IF 0.531

論文 Basedow病の論文がアクセプトされました。

Basedow病の初期症状に、不注意の関与が考えられる学業成績の低下を認めた症例報告がアクセプトされました。

初期症状に学業成績の低下がみられた小児早期発症Basedow病の1例

若林 慶、水野晴夫、田中大輔、久保達也、高橋和郎、山岸裕和、渡辺浩史、下泉秀夫、山形崇倫、沼崎 啓、郡司勇司、門田行史

2018年6月9日・10日

場所:大宮ソニックシティ (埼玉県大宮駅前)
第 59 回 日本臨床ウイルス学会
会長 沼崎 啓 (国際医療福祉大学小児科教授)

学会ホームページwww.procomu.jp/jacv2018/

2018年5月27日

東京文京区シビックセンター
平成30年度 NPO法人えじそんくらぶ 総会記念講演
脳科学に学ぶADHD
講演:門田 行史 教授(国際医療福祉大学病院小児科部長)

2018年5月8日

ストラテラライブストリーミング ライブ講演
脳機能変化からみたAD/HD治療薬
講演:門田 行史 教授(国際医療福祉大学病院小児科部長)

2018年4月8日 新潟県ADHDセミナー

fNIRSで可視化するADHD±ASD 薬効評価を踏まえて
講演:門田 行史 教授(国際医療福祉大学病院小児科部長)

論文 発達障害研究の論文がアクセプトされました

ADHDにASDが併存している場合と併存していない場合の薬の効き方について、脳科学検査を用いて可視化した世界初の報告となります。

Methylphenidate-Elicited Distinct Neuropharmacological Activation Patterns Between Medication-Naïve Attention Deficit Hyperactivity Disorder Children With and Without Comorbid Autism Spectrum Disorder: A Functional Near-Infrared Spectroscopy Study.
Tatsuya Tokuda1,Takahiro Ikeda,Yukifumi Monden,*, †, Sakae G Mizushima, Hideo Shimoizumi,Takeshi Inoue,Masako Nagashima, Keiichi Shimamura, Akari Arakawa,Megumi Kobayashi, Masami K Yamaguchi, Chie Kuroiwa, Yuta Ujiie, Haruka Dan1, Yasushi Kyutoku1, Takamichi Taniguchi5,Takanori Yamagata, So Kanazawa, Ryouichi Sakuta, Ippeita Dan Neuropsychiatry (London) (2018) 8(2), 739–744 (IF 4.77)

研修医の声⑥

(平成30年2月)
初期研修医1年目

平成30年2月に1カ月間、小児科で研修させて頂きました。
関わったスタッフの方々、この場を借りてお礼申し上げます。
私の場合、1カ月間の研修ということで限られた時間ではありました。季節柄の関係、感染症が流行しており、感染症以外にもさまざまな症例に接する事が出来、濃い時間が過ごせました。
ルート確保から点滴量、治療計画、朝のプレゼンとオーベンの2人の先生を始め先生方が包括的なサポートと指導して下さったお陰で日々学ぶ事が多く、疑問点や改善点が浮き彫りになり有意義な研修でした。
引き続き、夜間当直にも携わらせて頂き、common、curable、criticalな視点から小児診療が少しでも出来るよう、感覚を養っていきたいです。

研修医の声⑤

(平成30年2月)
初期研修医2年目

初期研修も残りわずかとなった時期に、1ケ月という短い期間ではありましたが、小児科を研修させていただきました。私は耳鼻咽喉科志望であり、耳鼻咽喉科でも扁桃炎や中耳炎で小児を診る機会が多く、小児の診察の仕方などを学びたいと思い、小児科研修を選択しました。1ケ月という短い期間ではありましたが、熱性けいれんや急性気管支炎など幅広い症例を経験することができましたが、なかでも印象に残った疾患が「川崎病」でした。医師になる前の国家試験では、小児科のヤマ中のヤマであり、主要5徴候や治療法についてしっかりと勉強したはずでした。しかし、約2年間の初期研修で完全に知識の中から消えておりました。川崎病は高熱や頸部のリンパ節腫脹、目の充血などが主要症状であることから、最初に耳鼻咽喉科を受診することが多いと知り、耳鼻咽喉科を志望する身としてもしっかり勉強しなければと強く思いました。なぜなら、川崎病は冠動脈瘤など一生に関わる合併症を引き起こし、早期に適切な治療を行う必要があるからです。川崎病以外にも、小児疾患は早期に治療を行わないと重大な合併症を引き起こしてしまうことがあり、成人以上に多くのことに気を付けなければならないと、1ケ月の研修期間で強く感じました。
最後になりますが、指導してくださった先生方、小児科スタッフの皆様にこの場を借りて心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

発達障害研究に関する書籍(INTECH)

High-Resolution Neuroimaging - Basic Physical Principles and Clinical Applications (分担執筆 fNIRS-based clinical assessment of ADHD children)
Yukifumi Monden1,2,3*, Masako Nagashima1, Haruka Dan2, Takahiro Ikeda1, Yasushi Kyutoku2, Takanori Yamagata1 & Ippeita Dan2

2018年3月12日 CARE ワークショップ

CARE ワークショップ
“子育てを治療する“
対象:栃木県県南児童相談所 判定指導課
ワークショップ担当講師 門田 行史

2018年3月3日・4日 第9回ADHD学会総会

①一般演題
ASD非併存・併存ADHD児におけるメチルフェニデート徐放薬内服時の脳活動変化の違い
徳田竜也1, 池田尚広2, 門田行史123 長嶋雅子2 ,檀一平太1
1中央大学 応用認知脳科学研究室, 2自治医科大学 小児科, 3国際医療福祉大学 小児科

②第9回ADHD学会総会シンポジウム3
「ADHDの基礎研究の進展」
演題名: 行動抑制機能に焦点を当てたADHDとASDの病態検証 -fNIRSを用いて-
演者:池田尚広、門田行史
自治医科大学 小児科

③第9回ADHD学会総会ランチョンセミナー
脳機能変化からみたAD/HD治療薬の効果に関する検討
門田行史a,b,c、池田尚広a、長嶋雅子a、檀一平太c、山形崇倫a
a 自治医科大学小児科学
b 国際医療福祉大学病院小児科
c 中央大学人間理工学科

2018年1月31日(水) 那須郡市医師会学術講演会

成長における正常バリエーションの広さと異常児をどう見つけるか?
場所:TOKO-TOKOおおたわら 開催:那須郡市医師会
講演:水野 晴夫 教授