形成外科
褥瘡(じょくそう)・難治性潰瘍
褥瘡は「床ずれ」ともいい、長時間にわたり仙骨部や坐骨部などが圧迫されて、皮膚や皮下脂肪、筋組織などが壊死した状態のことです。
「床ずれ」という言葉から、皮膚がこすれた擦過傷ぐらいにイメージされることがありますが、重度の場合は骨も露出し、細菌感染症により生命の危険を招くこともあります。
近年の超高齢社会で、寝たきり老人の増加に伴い非常に重要な問題となっています。
褥瘡の治療は、原因の除去(予防)、全身・栄養状態の改善、局所の治療など多角的な方面からのアプローチが必要です。
具体的には、体位変換や褥瘡マットなどで予防を行い、基礎疾患の治療・食事療法により「傷が治りやすい身体」をつくります。同時に局所治療として被覆材や軟膏などの保存的治療、植皮や皮弁などの外科的治療を進めていきます。治療には長い時間を必要とします。
ひとつの医療機関や医療従事者のみで治療を行っていくのではなく、家庭や訪問看護、地域医療、大学病院などの基幹病院の連携が重要です。
糖尿病性足潰瘍・静脈うっ滞性潰瘍
最近では糖尿病の増加により、足指の潰瘍を発生する患者が増加しています。放置すれば足切断だけでなく、生命にも関わりかねない重大な病気です。