形成外科
美容外科(二重まぶたの手術、しみ・しわの治療など)
					形成外科では保険診療以外に自由診療も行っています。ケガや事故、がんなどの病気が原因の変形や異常なら保険診療の対象となります。
					一方、一重まぶた、加齢によるシミ・たるみなど、「病気とはいえない外面的の問題」を改善することで患者様の生活の質(QOL)を向上させるのが美容診療の目的です。そのため、自費診療となります。
					・今度、結婚式のパーティがあるけどキレイな二重まぶたにしたい…
					・シミを隠すのに毎朝の化粧が大変…
					日常生活の中で治したい"きっかけ"は皆様持っておられることでしょう。しかし、「美容外科ってウサン臭くて怖そう」、「失敗したらどうしよう」…昨今のマスコミに登場する美容外科記事は華やかな反面、何か秘密めいた暗い雰囲気が強調されています。
				
					総合病院の中で美容外科を行う最大のメリットは、美容外科・形成外科以外のスタッフも連携し、総合病院ならではの広い視野と見識から、全面的なサポートが受けられることにあります。
					患者様が納得の行くまで説明を行い、ベストな信頼関係を築いてから治療を始めます。最新のレーザー装置を用いてのシミ・ソバカス治療から日帰り手術まで、安心して受けていただけるよう全スタッフが最善を尽くします。
				
「ここで治療を受けて本当によかった」と患者様が笑顔で病院をあとにされる姿をめざして。私たちの願いはひとつです。 美容外科では、重瞼術・シミ治療・まぶたのたるみ・隆鼻術・フェイスリフト・豊胸術・脂肪吸引・充填物・ボトックス治療などがあります。
重瞼術(じゅうけんじゅつ)[二重まぶた]
二重まぶた手術は最もポピュラーな美容手術です。術式は埋没法、小切開法、全切開法の3通りがあります。表で違いを説明しましょう。
| 埋没法 | 小切開法 | 全切開法 | |
|---|---|---|---|
| 皮膚切開の程度 | 糸・針を通す小さい穴をあける | 5~6mmの小切開を1~2か所 | 二重まぶた予定線で切開する | 
| 皮膚切除 | (-) | (-) | (-)or(+) | 
| 脂肪切除 | (-) | (-)or(+) | (-)or(+) | 
| 埋没糸 | (+) | (+) | (-)or(+) | 
| 裁縫で例えれば | マチ針で仮固定 | 仕付け糸固定 | ミシン縫い | 
| 術後の腫れ | 強い | ほとんどない | 三者中、最も強い | 
| 合併症 | 角膜損傷 マイボーム腺炎  | 
			            		皮下出血程度 | 皮下出血、長引く腫脹、傷痕 | 
| 二重瞼のとれやすさ | とれやすい | とれにくい | とれない | 
| 再手術のしやすさ | 簡単 | 簡単 | 困難 | 
| 適応 | 絶対に切開したくない人 | 皮膚のたるみがなければ適応 | 厚みがあり脂肪が多い瞼 | 
十分納得のいくまでご相談ください。
シミの治療
シミは病気ではありませんので自費治療となります。治療はレーザー、内服、塗り薬の3本柱で行います。
レーザー治療
しみの元であるメラニン色素を選択的に除去するレーザー治療です。
- 回数
 - 1回のレーザー治療は短時間ですみますが、次のレーザー照射までの間、1~3か月の間隔を開ける必要があります。
 - 併用
 - 皮膚表面のメラニン色素ならレーザー照射回数も少なくてすみますが、メラニン色素が深い層に存在する場合は、レーザー治療に加えて内服治療・軟膏治療を併用します。当院では、主にQスイッチルビーレーザーを用いてシミ治療を行っています。照射後、逆に濃くなる方もいらっしゃいます。テスト照射をして効果を確かめてからの本照射をお勧めします。
 
- ※特に肝斑ではQスイッチレーザーではかえって色が濃くなることがあり、軟膏と内服薬の併用が推奨されています。
 - ※直射日光が強い夏場はレーザー治療をお断りすることがあります。
 
内服治療
お薬を飲んでいただく治療です。
- 回数
 - ビタミンC、トラネキサム酸の長期内服(月単位)が必要です。
 - 目的
 - 主として"肝斑(かんぱん)"の治療に用います。有効率20%
 
軟膏治療
メラニン色素を除去する「トレチノイン」 、赤みの治療・メラニン産生を抑制する「ハイドロキノン」 の2種類を使用します。
| レチノイン | ハイドロキノン | |
|---|---|---|
| (旧)メラニン除去作用 | 強力 | なし | 
| (新)メラニン産生抑制 | なし | あり | 
トレチノインは表皮内のメラニンを強力に取り除きますが、刺激が強く、炎症や強い赤みを生じるためハイドロキノンを併用します。
- 回数
 - 赤みが消失するまで8週間~18週間(2か月~4・5か月)を要します。効果が不十分の場合は1~2か月の休薬期間を置いて再開します。
 - 併用
 - 深い層に存在する場合はレーザー治療を併用します。
 
まぶたのタルミ(皮膚弛緩性眼瞼下垂)
上まぶたを挙げる筋肉(眼瞼挙筋腱膜)はほぼ正常で、上眼瞼の皮膚のたるみ(弛緩)が原因です。見かけの問題や視野が狭くなるだけでなく、頭痛や肩凝りの原因になることもあります。余分な皮膚を切除することで症状は改善します。
- 麻酔
 - 局所麻酔
 - 手術方法
 - 余剰皮膚は、眉下で切除する方法、睫毛近くで切除する方法、の2通りがあります。
 - 入院期間
 - 基本的には1週間程度の入院をしていただきます。術後、まぶたは強く腫れますが、冷却と安静により1週間ほどで軽快します。二重まぶたの幅は、術直後は広い二重になりますが、数か月かけて徐々に落ち着きます。左右差は、少々は出るものですが顕著な場合は数日中に微調整の縫合し直しをすることがあります。