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循環器内科

循環器内科・心臓外科合同抄読会 平成26年11月

平成26年11月25日(担当:武田)

Fractional Flow Reserve-Guided PCI for Stable Coronary Artery Disease N Engl J Med 2014; 371:1208-1217September 25, 2014
FAME2試験は安定冠動脈疾患の患者において、FFRガイド下PCI+薬物療法vs薬物療法を比較した非盲検無作為化試験である。FFRを測定し0.80以下の場合、被験者はFFRガイド下PCI+薬物療法を行う群と薬物療法のみを行う群に無作為に割り付けられた。FFRが0.80を超える被験者は薬物療法のみを行った。
結果、PCI群に447例、薬物療法群に441例が割り付けられ、2年間の観察期間中に、PCI群では緊急血行再建術が有意に少なかった。全死亡及び心筋梗塞発生率には有意差を認めなかった。
結論として、安定冠動脈疾患患者では、FFRガイド下PCIによって、薬物治療単独と比較して転帰が改善した。

平成26年11月18日(担当:柘植)

Kidney Function After Off-Pump or On-Pump Coronary Artery Bypass Graft Surgery A Randomized Clinical Trial JAMA. 2014;311(21):2191-2198. doi:10.1001/jama.2014.4952
<目的>オフポンプとオンポンプCABG群の、急性腎障害の発生と、1年後の腎機能を比較検討する。
<方法>2010年から2011年に19か国79施設でCABGを受けた4752人を、オフポンプとオンポンプにランダムに割りつけたCORONARY試験の対象患者のうち、16か国63施設の2932人が解析対象。
<アウトカム>術後30日での急性腎障害(Cr値のランダム化前からの50%以上の上昇)の発生と、1年後の腎機能低下(eGFRのランダム化前からの20%以上の低下)。
<結果>オフポンプ群では術後30日での急性腎障害の発生リスクが低下した。相対リスク0.83(P=0.01)
1年後の腎機能低下に関しては有意差なしという結果だった。相対リスク1.10(P=0.23)
<結論>オフポンプは術後の急性腎障害の発生リスクを低下させるが、1年後の腎機能に対しては有利に働かない。