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循環器内科

ブルガダ症候群

ブルガダ症候群とは

若年・中高年の夜間突然死の主要な原因の1つと考えられる致死的不整脈(特発性心室細動)をきたす疾患。 俗に言う"ポックリ病"の多くは本疾患ではないかと考えられている。

特徴として

  1. 特徴的心電図所見(ブルガダ型心電図 / 図1)
  2. 明かな器質的心疾患の欠如
  3. 致死的不整脈の発生(心室細動 / 多形性心室頻拍)

診断

  1. 心電図検査(12誘導心電図、特殊24時間心電図、加算平均心電図による遅延電位の検出)
  2. 画像診断による器質的心疾患の否定
  3. 薬物負荷試験によるブルガダ心電図の顕在化
  4. カテーテル検査による致死的不整脈発生のリスク評価

治療

植え込み型除細動器(ICD/ 図2)による突然死の予防が治療法である。心肺停止例や致死的不整脈が確認されている例ではICDは絶対適応(class I)であり、致死的不整脈・心肺停止などの既往がないcoved型ST上昇心電図を有する例でも、①失神の既往、②突然死の家族歴、③電気生理学的検査による心室細動の誘発、から2項目以上該当すればICDのclass IIa(相対的適応)で、1項目のみではclass IIbとなっている。

図1 ブルガダ型心電図

図2 植え込み型除細動器