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産婦人科

マイクロ波子宮内膜アブレーション(microwave endometrial ablation; MEA)

~過多月経に対しての新しい低侵襲治療法~

マイクロ波子宮内膜アブレーション(MEA)とは、過多月経(月経時の出血が多すぎて、貧血や動悸、息切れ等の症状が出現し、日常生活に支障をきたす状態)に対する治療法です。子宮筋腫や子宮腺筋症など子宮そのものに病気がある方以外に、抗凝固薬(血液をサラサラにする薬剤)の内服や、はっきりした原因のない方も、過多月経があれば治療の対象になります。MEAは子宮内にサウンディングアプリケーターを挿入し、先端から発するマイクロ波(電子レンジで使われている電磁波)で子宮内膜を焼灼することにより、月経量を減少させることを目的とした治療法です。

過多月経に対しては、止血剤や造血剤、あるいはホルモン治療等の薬剤の効果が不十分な場合は、従来から開腹や腹腔鏡下に子宮摘出術が行われております。一方、MEAは子宮摘出術の代替治療法として、体に負担をかけずに、数十分で安全に実施できる治療法です。当院では、麻酔は原則、全身麻酔(静脈麻酔)、2~3日の入院でMEAを行っており、退院後はすぐに日常生活に復帰することができます。2012年4月から保険が認められるようになり、患者様の負担分が軽減されます。

対象者は、薬物療法で効果がない方、子宮摘出手術を希望されない方、または閉経までの間、過多月経のない生活を送りたい方などです。ただし、本法は子宮内膜を凝固しますので、妊娠を希望している方は対象外になります。また、異型子宮内膜増殖症、子宮内膜癌の方も、本治療では再発の危険性があるために対象外となります。さらに、子宮の大きさなどによりこの手術が適さない方もありますので、担当した医師に直接ご相談ください。

過多月経でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

サウンディングアプリケーター
(直径は4mmで子宮内腔までスムーズに挿入することができます)
子宮筋腫症例でのMEA施行時のイラスト
(子宮内膜(黄色の部分)がマイクロ波により凝固された部分です)

産婦人科 柿沼敏行

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国際医療福祉大学病院 産婦人科外来
電話番号:0287-37-2221(代表)