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顔面神経麻痺

顔の皮下には多くの顔面表情筋という筋肉があり、すべて顔面神経が司っています。けがや病気によって顔面神経が障害されると、顔の表情がつくれなくなります。片側の額、眉、まぶた、口など顔のすべての動きが止まるので、顔を動かそうとすると健側との差(顔のゆがみ)がめだつだけでなく、眼が乾燥したり、口が閉じられず食事をこぼしたりします。
社会的にも精神的にもダメージが大きく、消極的になりがちになります。社会的な面で治療のメリットが高い病気です。

治療方法

1.顔面神経が単純に切れて麻痺した場合
・神経同士を縫ってつなぎ合わせる
・ほかから神経を移植する
・顔面神経以外の神経をバイパスして顔の筋肉を動かす
などを検討します。早ければ早いほど神経の修復にはよいのですが、時間が経ってからでは神経自体の修復が難しいのが欠点です。

2.顔面神経が切れてから時間が経った場合や生まれつきの場合
神経を修復できないので、ほかの方法で麻痺症状を改善させます。それには静的再建術と動的再建術とがあります。
<静的再建術>
ゆるんで下がった皮膚を切り取って引き上げたり、筋膜や糸などの動かない組織を使う方法です。目が閉じられるようにするために金の小さい錘(これは自費扱いです)を上まぶたに埋め込む手術もあります。顔面を動かす効果はないので、「動きがない手術」、静的手術と呼ばれます。
<動的再建術>
麻痺した表情筋に代わる動力源を導入する方法で、目を閉じさせるために、物を噛む役目をするコメカミの筋肉(側頭筋)の一部を移行したり、体のほかの部分から筋肉を取ってきて頬の下に移植し、笑ったような動きをつくることができます。神経や筋肉の回復は遅いので、治療終了まで数か月以上の時間がかかります。

顎変形症に対する骨切り手術

両顎前突症、下顎前突症、開咬、小下顎症(小顎症)、上顎前突症などに対して骨切りによる矯正手術を行います。手術後は矯正歯科と連携し、精密な矯正治療を行います。

顔面片側萎縮症(ロンバーグ病)

進行性顔面片側萎縮症(ロンバーグ病)は、顔面の三叉神経領域を中心に、顔面片側の軟部および骨組織が進行性に萎縮していく原因不明の疾患です。生後正常に発育しますが、ある年齢から突然委縮が進行します。

手術方法
皮膚・脂肪だけの委縮か、骨格までの変形かにより、手術方法が異なります。

1.軟部組織について
委縮の程度が軽症なら、脂肪や筋膜の移植や美容外科的な手術が行われます。重度の委縮の場合は、遊離皮弁(健常で豊富な軟部組織を血管付きの状態で採取して陥没部に移植する方法)が推奨されます。移植される組織は、鼡径部、肩甲部、大腿部等から採取されるのが一般的です。
人工物や脂肪注入と違って、移植した組織は吸収が少なく、異物反応も起こしません。

2.骨格について
若年期に発症した場合、顔面骨の成長障害が生じる可能性が高く、眼球陥凹、顔面の傾斜、かみ合わせの異常等が生じます。顎発育が停止する10代後半に骨移植や顔面骨の骨切り術を計画します。

手術適応 顔面の感覚麻痺や運動麻痺はないので、外観上の修復が治療目的です。
手術時期 萎縮症状の進行が停止、あるいは終了した後に開始することが原則とされていますが、患者様・ご家族の精神的負担を考え、進行が停止する前でも治療を開始してよいと考えられています。
麻酔 全身麻酔
注意点 治療方法の選択や開始時期について、担当医と十分に相談することが重要です。
毛巣洞(もうそうどう)

毛巣洞は、肛門の上の皮膚に小さな穴が開いて、そこから皮下に空洞を形成した状態です。内部は皮膚分泌物・毛を含んでおり、そこに細菌感染して化膿します。
原因は、先天性のものと後天的なものがあります。職業的に長時間の運転をする職業の男性の殿部によく起こり、「ジープ病」ともいわれましたが、硬い座面に座ることで擦られた毛が皮膚の中に埋まって炎症を起こすといわれています。腋などの毛深い部分にもできます。

手術方法
穴と内部の管、毛などをすべて切除する手術が必要です。ほとんどが1回の手術で完治しますが、炎症を繰り返している場合は、再発することがあります。

手術適応 日常生活では清潔を心がけるようにすればよいのですが、赤く腫れ上がったりすれば抗生物質を投与したり、腫れた皮膚を切開して膿を出したりします。しかし薬や処置でいったん治まっても、再発しやすいとされています。
麻酔 局所麻酔または腰椎麻酔
入院期間 手術は日帰りですむこともありますが、しゃがんだり座ったりできないので安静のため1週間程度の入院をお勧めします。
爪の変形(陥入爪、巻き爪)

一般に「巻き爪」と総称されますが、医学的には陥入爪と弯曲爪(巻き爪)に分類されます。陥入爪は大半が不適切な深爪が原因で、爪縁が周囲の皮膚に食い込み炎症や痛みを生じるもので、本態は炎症性疾患です。
一方、弯曲爪は爪が巻き込み、皮膚を挟み込むように持ち上がったもので、通常は炎症がなく、「爪が切りにくい」、「見た目に悪い」、など外観的な問題が主体です。基本的には別疾患と考えられており、治療も異なります。

陥入爪の治療

原則は、(1).外からの圧迫を除く、(2).適切な爪の処置、です。
前者を言い換えれば、足に合った靴に変更することです。後者に関しては、軽度の陥入爪では細いシリコンチューブを爪の角に挿入する(ガター法)だけで治りますが、難治性の場合は手術による爪母切除術が行われます。手術は局所麻酔、片側20分程度で終わります。

巻き爪の治療

さまざまな原因が報告されていますが、爪白癬(爪水虫)が有名です。この場合は内服治療を数か月間行う必要があります。巻き爪自体の治療は、まず保存的な治療を行い、重症例に対しては外科的治療を行います。保存的な治療にはワイヤーによる爪矯正術を行います。この方法は、爪に穴を空けずに矯正する方法で、外来にて短時間で行うことができます。
残念ながら装置は保険診療の対象外なので、1爪あたりの実費をいただきます。保存的治療が奏功しない場合や、重症例には手術治療をお勧めします。これは当科オリジナルの方法で、欧米の専門誌でも取り上げられた画期的手法です。 

手術方法
抜爪し、巻きこんだ爪床を平らに形成します。爪床のリフォームと考えてください。

麻酔 局所麻酔
入院期間 7日間。爪が元の長さまで生長するのに約半年かかります。月1回程度の外来診察で生長経過を観察します。
腋臭症

脇の下のアポクリン汗腺を切除する方法です。健康保険が適応になります。

手術方法
脇毛の範囲を超えないように、皮膚のしわに沿って切開します。(男性5~6cm、女性3~4cmの長さ)。皮膚直下のアポクリン汗腺を目で確認しながら切除する方法で、片側30~40分で完了します。術後は内出血予防のため、厚いガーゼを当てて包帯をします。

合併症
安全な手術ですが、以下の合併症の恐れがあります。

1.内出血
脇毛の範囲だけ皮下剥離を行いますので術後皮下に内出血がたまることがあります。通常、最も危険性の高い4~5日間は仕事・スポーツを休んでいただき、腕を上げないように指導しています。内出血が多量にたまると大変痛く、また感染の原因にもなりますので抜糸して血液の除去が必要になります。

2.化膿
通常はほとんど起こしませんが、糖尿病など、感染を起こしやすい体調のときは要注意です。

3.皮膚障害
皮膚を薄く剥離しますので、皮膚血流障害が危惧されます。術後の安静が守れず、包帯がきつく食い込んだりすると最悪の場合、皮膚壊死を生じます。広範囲の壊死が生じたら植皮手術など追加手術が必要になります。

4.傷痕
傷痕は脇の折れ目のところに一本線が残りますが、腕をまっすぐ上に挙げないと傷は見えません。数か月後には白く薄れてきます。ケロイド体質の患者様では傷あとが赤く盛り上がることがあります。術前にケロイド体質か否か、過去の傷跡の診察が必要です。

麻酔 局所麻酔
入院期間 1週間包帯をします。1週間目から傷口のシャワーかけ洗いが許可され、2週目に半抜糸、3週目に全抜糸を行い、お風呂につかれるようになります。
腋窩多汗症(えきかたかんしょう)

多汗症の中で、脇の汗が多いものを腋窩多汗症といいます。脇の下はもともと汗腺が多いうえに、緊張・ストレスなどの精神的刺激と、気候・運動による温熱刺激で多汗が起こりやすいところです。主にエクリン汗腺からの発汗とされています。

治療方法
腋窩多汗症の治療は、塗り薬・飲み薬・手術などがありますが、特別な原因がないのにワキに多量の汗をかく病気「原発性腋窩多汗症(げんぱつせいえきかたかんしょう)」にボツリヌス療法が保険適応となりました。

<ボツリヌス療法について>
ボツリヌス療法は、ボツリヌス菌がつくる天然のたんぱく質から精製された薬をワキの下の皮膚に直接注射する治療法で、重度の腋窩多汗症の方が対象です。交感神経から汗腺への刺激の伝達をブロックし、ワキの発汗を抑えます。

※使用するのはボツリヌス菌がつくるたんぱく質から精製された薬であり、菌そのものを注射するわけではありませんので、菌の感染はありません。

効果
汗を抑える効果は通常、1回注射すると2~3日で現れ、4~9か月効果が持続します(効果の程度や持続期間には個人差があります)。

※完治をめざす治療法ではありませんので、症状が再び現れたときには、改めて治療を行います。年に1~2回程度の治療でワキの汗を抑えることができます。

診療の流れ
最初にボツリヌス療法の適応があるかどうか、診察してから治療スケジュールを相談しますので、お気軽にご相談ください。

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