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先進的尿路結石治療法「f-TUL」に関するご案内

尿路結石の診断

尿路結石症は、しばしば「疝痛(せんつう)」といわれる発作性の激痛、血尿、嘔気・嘔吐などの症状が出て、時に尿路閉塞による腎機能の低下(腎不全)や重症感染症(結石性腎盂腎炎、全身に細菌が巡り、敗血症となって生命に危険が及ぶこともあります)を引き起こす疾患です。

腹部超音波検査やエックス線検査(単純エックス線撮影、造影エックス線撮影、CT検査など)、尿検査、血液検査などを用いて結石の有無、部位、大きさ、および腎臓への影響や全身状態などを適切に診断し、できるだけ安全に体内から結石がなくなる状態(この状態を"結石フリー"といいます)にする治療を選択し、施行します。

尿路結石の診断・治療には一定の放射線を使った検査により放射線被ばくがありますが、当院ではより少ない被ばく量で診断・治療を行うよう心がけています。

尿路結石の治療

結石の治療は、結石の部位や大きさ、患者様の背景(年齢、体型、合併症の有無とその程度、発熱の有無など)を考慮して治療法を選択する必要があります。

1.痛みなどの症状のコントロール(対症療法)
痛みのコントロールは、基本的には鎮痛剤を用いた薬物療法です。はじめは鎮痛剤(坐剤)を投与しますが、坐剤の効果が弱いときには強力な鎮痛剤の筋肉注射や点滴などを行います。痛みを頻繁に繰り返す場合には、積極的に外科的治療を施行します。
結石により尿路が閉塞している場合や、それにより重症の感染症(結石性腎盂腎炎)を起こしている場合には、早急に尿路閉塞を解除する必要があるため、緊急で経尿道的処置(内視鏡を用いた尿管ステント留置術、図2)や経皮的処置(腎瘻(じんろう)造設術、図3)を行います。

図2.尿管ステント留置術

図2.尿管ステント留置術

図2.尿管ステント留置術
図3. 腎瘻増設術の手順

図3. 腎瘻増設術の手順

2.結石に対する治療(結石を体外に排出させること)
痛みや感染を繰り返す場合はもちろんですが、症状がなくても結石により腎機能障害が進行する場合や重症の感染症を起こす可能性が高い場合などでは、積極的に治療を行います。主な治療法は以下の通りです。

(1)保存的(薬物)治療
一般的には結石の大きさが10㎜下の尿管結石では、自然な排石が可能と考えられています。腎機能が保たれ痛みや感染がコントロールされている場合には、まず薬物治療による自然排石を促します。

(2)外科的治療
上記保存的治療にもかかわらず痛みを頻繁に繰り返す場合、結石の位置の変化がない場合、腎機能障害の進行や重症の感染をきたす可能性が高い場合などでは、積極的に以下の外科的治療を行います。
A.体外衝撃波砕石術(ESWL)
B.経尿道的砕石術(TUL)
C.経皮的腎砕石術(PNL)

体外衝撃波砕石術(Extracorporeal Shock Wave Lithotripsy:ESWL)

一般的には麻酔を必要とせず、体外から衝撃波エネルギーを当てて結石を砂状に粉砕し、砕石片を尿とともに尿管・膀胱経由で体外に排出させる治療です。
当院では1泊2日の入院治療を原則にしています。結石の大きさや硬さにより1回の治療では終わらない場合もありますが、その際には数週間後に2回目以降の治療を行います。一つの結石に対してESWL治療を繰り返し施行しても、一連の連続する治療であれば、治療費は1回分のみ請求されます。

【メリット】
・お腹を切らずに治療できます。
・腎から尿管まで、結石の場所を問わず治療可能です。
・1回の治療時間は約1時間です。
・原則として1泊2日の入院です。
・低侵襲で安全性が高く、副作用や後遺症の心配はほとんどありません。

体外衝撃波砕石術

体外衝撃波砕石術

体外衝撃波砕石術

経尿道的尿管砕石術(Transurethral Ureterolithotripsy:TUL,f-TUL)

下半身麻酔または全身麻酔をした後に内視鏡(硬性あるいは軟性尿管鏡)を尿道から挿入し、内視鏡の先端を尿管あるいは腎盂内の結石にまで導き、結石を直接観察しながら結石を破砕し、破砕された結石を体外に摘出する手術方法です。破砕には細い内視鏡でも使用でき、硬い結石でも破砕効果の高いホルミウム・ヤグレーザーを用います。早期に"結石フリー"が可能となる手術方法です。

当科では内視鏡の径がさらに細くなり、可動域が大きくなった最新式の軟らかい内視鏡(細径軟性尿管鏡)を用いることにより、尿管結石だけではなく、腎臓内の奥深く狭い場所(腎杯)に挟まっている結石まで治療が可能な治療法(f-TUL)を実施しています。

ホルミウムレーザー発生装置

ホルミウムレーザー発生装置

直接結石を確認しながら、レーザーを用いて破砕された結石をバスケットカテーテル(結石を捕獲する器具)で回収するため、尿路結石を安全かつ確実に破砕・回収する根治性の高い治療法です。

ただし、結石が大きく1回で破砕摘出できない場合、尿管が狭く内視鏡が挿入できない場合などもあります。
当院では通常20mmまでの結石を本治療の対象としております。当院では、治療に4~5日間の入院を予定しております。

細径尿管鏡を用いたレーザー治療

細径尿管鏡を用いたレーザー治療
細い内視鏡(1.8mm)の先端からレーザー
ファイバー(0.2mm)が出ています

f-TULの手術方法

f-TULの手術方法

経皮的腎砕石術(Percutaneous Nephrolithotripsy:PNL)

一般的には20㎜以上の大きな結石に対する治療として、ESWLやTULでは1回の治療では"結石フリー"状態になることが困難なのが現状です。そのような結石に対して選択される治療法です。全身麻酔をかけて背中から腎臓までのバイパスルートを作成し(腎瘻造設術)、ここから内視鏡を挿入し、ホルミウムレーザー等の砕石装置を用いて結石を砕いたのち、体外に摘出します。結石の位置によってはESWLやTULを組み合わせて治療します。約7~10日間の入院を予定しています。

硬性鏡を用いた治療

硬性鏡を用いた治療

軟性鏡を用いたレーザー治療

軟性鏡を用いたレーザー治療

結石治療Q&A

Q:尿路結石の主な症状を教えてください。

A:一般的には、痛みと血尿です。結石の典型的な痛みは「疝痛(せんつう)」という発作的な激痛です。「七転八倒とはこのこと」と表現される患者様もいます。
一方では強い痛みもなく、結石が排出されることもあります。肉眼的血尿を伴う場合も、伴わない場合もあります。痛みとともに吐き気やおう吐を伴う場合もあります。結石を長期間保有していたり、再発を繰り返していたりすると感染症を伴っていることがあり、高熱が出る場合(結石性腎盂腎炎)もあります。

Q:結石はどのくらいの大きさから破砕できるのですか?

A:約5mm以上であれば破砕できます。ただし、結石の場所や硬さ、症状の程度、腎臓への影響の程度、感染の有無なども考慮しなければならないので、医師へご相談ください。
痛みや発熱を頻繁に繰り返す場合や腎臓への負担が大きい場合には、4mm以下の結石でも破砕の対象となる場合があります。

Q:ESWL治療は保険がきくのですか、費用はどのくらいかかるのですか?

A:通常の保険適応です。治療のほか入院費にも保険が適応されます。
1回の治療効果が不十分で複数回の治療が必要になったときは、1回の治療費しか請求されません。ただし、入院費(食事代や薬代など)は別途請求されます。

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